さまざまなシナリオで Eseutil /C (復元) を実行する方法

 

ここでは、データベースに対して Eseutil の復元を使用してハード リカバリを実行する場合のコマンド ライン構文およびトランザクション ログ ファイルの再生について説明します。Eseutil 復元モードでは、オンライン バックアップから復元したデータベースに対してハード リカバリを実行し、Restore.env ファイルを参照できます。Restore.env ファイルは、オンライン バックアップからデータベースを復元するときに作成され、ハード リカバリ処理を制御します。Eseutil /C の詳細については、「Eseutil /C 復元モード」を参照してください。

開始する前に

important重要 :
Eseutil /CC コマンドは、クラスタ サーバー上で実行されている Exchaneg 2000 Server では動作しない場合があり、次のエラー メッセージが表示されることがあります。「コールバック関数呼び出しから返されたエラーです (0x8004010F).Operation terminated with error -107 (JET_errInternalError, Fatal internal error)

このエラーの詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の文書番号 266689「[XADM] クラスタ サーバー上で "ESEUTIL/CC" コマンドが動作しない」を参照してください。

手順

Eseutil /C を実行するには

  • Restore.env ファイルを表示するには、次の基本的なコマンド ライン構文を使用します。

    ESEUTIL /CM "d:\temp\First Storage Group"
    
    note注 :
    Restore.env が存在するディレクトリからコマンドを実行する場合は、パス情報の指定は必要ありません。パス情報を指定する場合は、Restore.env をパスの最後に追加しないでください。
  • ハード リカバリを実行するには、次のコマンド ライン構文を実行します。

    ESEUTIL /CC "d:\temp\First Storage Group"
    
    note注 :
    Restore.env が存在するディレクトリからコマンドを実行する場合は、パス情報の指定は必要ありません。パス情報を指定する場合は、Restore.env をパスの最後に追加しないでください。

    Eseutil /CC の詳細については、Eseutil /cc の実行方法についてのページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=67228) を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

  • 被害を受けていないデータベースを強制的に回復するには、次の例のように、データベースが被害を受けている場合と同様に次のコマンドを実行できます。

    ESEUTIL /CC /T

    note注 :
    /T スイッチにはパラメータを使用しないでください。/T スイッチを使用すると、Restore.env ファイルに記載されているかどうかにかかわらず、Restore.env の場所にあるすべてのトランザクション ログが再生されます。実行中のフォルダ内のログは再生されません。

トランザクション ログ ファイルの再生の制御

Eseutil /CC を使用したトランザクション ログ ファイルの再生動作は、データベースが被害を受けているかどうかによって異なります。

note注 :
データベースの被害状態が不明な場合は、ログ ファイルを一時フォルダと実行中のフォルダの両方にコピーしてください。これにより、どちらかのログ コピーが再生に使用されます。

データベースが被害を受けていない場合、トランザクション ログは次のように再生されます。

  • 最初に、Restore.env ファイルに記載されている一連のログ ファイルが再生されます。
  • Restore.env の場所にその他のログ ファイルが存在していても、これらのファイルは決して再生されません。
  • 実行中のストレージ グループ ログ フォルダにその他の一致するログ ファイルが存在し、Restore.env に記載されているファイルと連続している場合は、これらのファイルが再生されます。
  • 実行中のストレージ グループ ログ フォルダに、一致しないか、または連続していないその他のログ ファイルが存在し、かつ循環ログが無効になっている場合は、エラーが発生してハード リカバリが失敗します。このようなエラーを解決するには、一致する連続したログ ファイルを配置する必要があります。または、Eseutil /CC /T スイッチを使用して、実行中のフォルダ内のログ ファイルを無視し、Restore.env ファイルに記載されているログ ファイルのみを再生することができます。
  • 循環ログが現在有効になっているか、またはバックアップが作成された時点で有効になっていた場合は、Restore.env に記載されているログ ファイルのみが再生されます。
  • 実行中のストレージ グループ ログ フォルダにログ ファイルが存在しない場合は、Restore.env に記載されているログ ファイルのみを使用して回復が正常に完了します。

データベースが被害を受けている場合、トランザクション ログは次のように再生されます。

  • 最初に、Restore.env ファイルに記載されている一連のログ ファイルが再生されます。
  • Restore.env の場所にその他のログ ファイルが存在し、かつ Restoer.env に記載されているログと一致し、連続している場合は、これらのファイルも再生されます。
  • 実行中のストレージ グループ ログ フォルダ内のその他のログ ファイルは再生されません。

データベースが回復用ストレージ グループ (RSG) に復元されている場合、トランザクション ログは次のように再生されます。

  • RSG 内のその他のデータベースはすべて、トランザクション ログ ファイルの再生を開始する前にマウントを解除する必要があります。
  • 最初に、Restore.env ファイルに記載されている一連のログ ファイルが再生されます。
  • RSG の実行中のログ フォルダにその他の一致するログ ファイルが存在し、Restore.env に記載されているファイルと連続している場合は、これらのファイルが再生されます。
  • Restore.env の場所にその他のログ ファイルが存在していても、これらのファイルは決して再生されません。

重要   ハード リカバリが正常に終了すると、一時ディレクトリ (Restore.env が作成された場所) 内のすべてのファイルが削除されます。ログ ファイルの 1 つしかないコピーを Restore.env の一時フォルダには置かないでください。

コマンド ライン構文

次に示すのは、Exchsrvr\Bin フォルダのコマンド プロンプトで「Eseutil ./?」と入力し、復元を意味する C を選択したときに表示されるコマンド ライン リファレンスです。

RESTORE:
    DESCRIPTION:  Restore information and completion.
         SYNTAX:  ESEUTIL /c[mode-modifier] <path name> [options]
     PARAMETERS:  [mode-modifier] - a letter designating the type of operation
                                    to be done
                                    m - dump Restore.Env
                                    c - start recovery for a Restore.Env
                  <path name>     - directory of the restore
                                    (Restore.Env location)
        OPTIONS:  zero or more of the following switches, separated by a space:
                  /t[instance]    - name of the instance containing the log
                                    files to play forward, or if [instance] is
                                    not specified, don't play forward any log
                                    files unless they are in the restore
                                    directory (default: use instance specified
                                    by Restore.Env)
                  /f<path name>   - directory containing the log files to play
                                    forward (note: doesn't work with /t)
                  /k              - preserves the log files used for recovery
                  /8              - set 8k database page size (default: 4k)
                  /o              - suppress logo

詳細情報

詳細については、『Exchange Server データベース ユーティリティ ガイド』の以下のトピックを参照してください。