受信電子メールの構成に関する問題
公開日: 2017年2月
対象: Dynamics CRM 2016、Dynamics CRM Online
このセクションでは、E-mail Router 受信プロファイルを構成する際に発生する可能性のある一般的な問題の一部を解決する方法に関するトラブルシューティングのガイドラインと参照情報を提供します。
E-mail Router 受信プロファイル構成のトラブルシューティングを行うには
構成プロファイルの管理のトピックに記載されている送信プロファイルの構成の手順に従っていることを確認します。
受信プロファイルの構成方法の詳細については、「E-mail Router の構成」を参照してください。
受信構成プロファイルに関して一般的に発生する可能性のある問題を解決する方法については、次のセクションを参照してください。
このトピックの内容
ログイン タイムアウト エラー
メールボックスに対する許可されていないアクセス
メールボックスが見つからない (アクセス テスト失敗)
メールボックスが見つからない (アクセス テスト成功)
E-mail Router サービス構成パラメーター "EmailUser" が見つからない
E-mail Router 構成マネージャーの [アクセスのテスト] を実行すると TLS/SSL エラーが発生する
POP3 に関する問題
ログイン タイムアウト エラー
現象: E-mail Router 構成マネージャーで [アクセスのテスト] をクリックすると、次の HTTP エラー メッセージが表示されます。
"受信ステータス: 失敗 - リモート サーバーが次のエラーを返しました: (440) ログイン タイムアウト"
通常、このエラーは、Windows 認証 (サポートされている唯一の認証方法) ではなくフォーム ベースの認証を試みると発生します。
解決策: メールボックス サーバーで、認証モードを Windows 認証に変更します。 詳細については、Microsoft サポート技術情報 (KB) の記事 954047 を参照してください。
注意
必ず、Exadmin および Exchange 仮想ディレクトリがあるメールボックス サーバーを持つ Exchange Server を受信プロファイルがポイントするようにしてください。
メールボックスに対する許可されていないアクセス
現象: E-mail Router 構成マネージャーで [アクセスのテスト] をクリックすると、次の HTTP エラー メッセージが表示されます。
受信ステータス: 失敗 - リモート Microsoft Exchange 電子メール サーバーがエラー "(401) Unauthorized" を返しました。 メールボックスに接続するための権限があることを確認してください。"
解決策: 以下を確認します。
[アクセスのテスト] をクリックする前に、ユーザーがメールボックスにログオン済みで、メールボックスがアクティブ化されていることを確認します。
電子メール メッセージをメールボックスで受信できることを確認します。
[E-mail Router 構成プロファイル] ダイアログ ボックスの [場所] セクションに、Exchange Server の正しい URL が入力されていることを確認します。 たとえば、次のような URL です。
https://myexchangeserver
https://myexchangeserver/EWS/Exchange.asmx
重要
URL 文字列の末尾に /OWA や /Exchange などの文字を追加しないでください (/ だけであっても追加しないでください)。Transport Layer Security (TLS) または Secure Sockets Layer (SSL) を使用している場合は、URL に http ではなく https を必ず使用してください。
E-mail Router 構成マネージャー の受信プロファイルのダイアログ ボックスで、[アクセス資格情報] セクション内の設定を確認します。
この受信プロファイルでサービスが提供されるメールボックスに対して、指定されたユーザーがフル アクセス権を持っていることを確認してください。 これをテストするには、指定されたアクセス資格情報を使用して、E-mail Router が実行されているコンピューターにログオンします。または、Windows Internet Explorer で、テスト対象のユーザーの Outlook on the web URL (例: http://exchangeserver/Exchange/crmuser) にアクセスを試みます。
Exchange Server 2013 でこのアクセス権を付与する方法の手順については、Microsoft TechNet の記事「「メールボックスの割り当てポリシーの変更」」を参照してください。
Exchange Server 2010 でこのアクセス権を付与する方法の手順については、Microsoft TechNet の記事「メールボックス アクセスの許可」を参照してください。
[アクセス資格情報] ドロップダウン リストで [ユーザー指定] オプションを選択した場合、このプロファイルでサービスが提供されるメールボックスを使用するユーザーが、自分のユーザー名とパスワードを [個人用オプションの設定] ダイアログ ボックス (Microsoft Dynamics 365 Web アプリケーションの [ワークプレース] セクションからアクセス可能) で設定していることを確認してください。 これによって、E-mail Router が各ユーザーのアクセス資格情報を使用してメールボックスにアクセスできます。
注意
[ユーザー指定] オプションは、転送用メールボックスではなくユーザーのメールボックスを監視するように E-mail Router が構成されている状況で使用するためのものです。 このオプションは製品の設置型バージョンでのみ使用できます。
メールボックスが見つからない (アクセス テスト失敗)
現象: E-mail Router 構成マネージャーで [アクセスのテスト] をクリックすると、次の HTTP エラー メッセージが表示されます。
受信ステータス: 失敗 - リモート Microsoft Exchange 電子メール サーバーがエラー "(404) Not Found" を返しました。 このユーザーまたはキューにはメールボックスがありません。 メールボックスを作成してから、やり直してください。"
解決策: 使用している Exchange Server のバージョンに基づいて、以下のいずれかの手順を実行します。
注意
このエラーの別の考えられる原因として、Microsoft Dynamics 365 ユーザーの電子メール アドレス情報があります。 Web アプリケーションで、ユーザーの電子メール アドレスが正しく設定されていることを確認してください。
Exchange Server 2010 の場合
メールボックスがある Exchange Server に接続します。
インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャーを開きます。[スタート] ボタンをクリックし、「inetmgr」と入力して、Enter キーを押します。
メールボックスへの接続に使用する仮想ディレクトリ (Exadmin または Exchange) が存在することを確認します。
既定の Web サイトを展開します。
Exadmin フォルダーが存在することを確認します。 存在しない場合は、このフォルダーを作成します。 詳細については、Microsoft サポート技術情報の記事 947802 を参照してください。
サービスを開始するには
[開始] メニューで、「services.msc」と入力、または [実行] をクリックし、services.mscを入力し、次に [ENTER] キーを押します。
開始するサービスを右クリックし、[開始] をクリックします。
[OK] をクリックし、サービス アプリケーションを閉じます。
サービスを停止するには
[開始] メニューで、「services.msc」と入力、または [実行] をクリックし、services.mscを入力し、次に [ENTER] キーを押します。
停止するサービスを右クリックし、[停止] をクリックします。
[OK] をクリックし、サービス アプリケーションを閉じます。
メールボックスが見つからない (アクセス テスト成功)
現象: E-mail Router 構成マネージャーで [アクセスのテスト] をクリックすると、テストが成功します。 ただし、E-mail Router が電子メール メッセージを処理するときに、アプリケーション イベント ログに HTTP 404 エラーが記録されます。 次のエラーを IIS のログで確認してください。
"要求のフィルタリング: URL に二重のエスケープがあるため拒否されました 404.11"
解決策: 二重のエスケープを許可するように、Exchange Web サイトで次のコマンドを実行します。
%windir%\system32\inetsrv\appcmd set config "Default Web Site" -section:system.webServer/security/requestfiltering -allowDoubleEscaping:true
E-mail Router サービス構成パラメーター "EmailUser" が見つからない
現象: E-mail Router を使用しているときに、次の 1 つ以上の問題が発生することがあります。
"EmailUser" が見つからないことを示す説明があるエラー イベントが、アプリケーション ログ (イベント ソース : MSCRMEmail) に記録されます。
E-mail Router 構成マネージャーで [アクセスのテスト] 機能を使用すると、"Emailuser" ユーザーが見つからないことを示すエラー メッセージが表示されます。
この問題は、電子メール メッセージの送受信に、ユーザーの資格情報を使用するように Microsoft Dynamics 365 が構成されていないために発生します。
解決策: この問題を解決する方法の詳細については、サポート技術情報の記事 947094 を参照してください。
E-mail Router 構成マネージャーの [アクセスのテスト] を実行すると TLS/SSL エラーが発生する
現象: メールボックスへのアクセスを構成するために、E-mail Router を実行します。 メールボックスに対して "アクセスのテスト" を実行すると、次のエラー メッセージが表示されます。
"受信ステータス: 失敗 - 基礎になる接続が閉じられました: TLS/SSL のセキュリティで保護されているチャネルに対する信頼関係を確立できませんでした。 検証プロシージャによると、リモート証明書は無効です。"
この問題は、自己署名証明書を使用している場合に発生します。E-mail Router では自己署名証明書はサポートされていません。
解決策: この問題を解決する方法の詳細については、サポート技術情報の記事 954584 を参照してください。
POP3 に関する問題
E-mail Router から POP3 メールボックスへの接続時エラー
現象: POP3 メールボックスを使用するプロファイルをテストするために E-mail Router 構成マネージャーで [アクセスのテスト] をクリックすると、次のエラーが発生します。
"受信ステータス: 失敗 - POP3 コマンド "コマンドはセキュリティ上の理由により削除されました" の実行中にエラーが発生しました。 サーバーの応答は "-ERR authorization first" でした。"
このエラーは、POP3 では NTLM 認証が使用されないために発生します。 代わりに、POP3 では基本認証 (クリア テキスト) が使用されます。
解決策: この問題を解決する方法の詳細については、サポート技術情報の記事 954046 を参照してください。
POP3 電子メール アカウントの使用に関する問題
症状: POP3 電子メール アカウントを使用するように E-mail Router を構成した後で、次の 1 つ以上の症状が発生することがあります。
POP3 メールボックスから電子メール メッセージを読んだ後、E-mail Router がそれらのメッセージを処理しません。
電子メール プログラムを使用して POP3 メールボックスを開こうとしたとき、または E-mail Router が POP3 メールボックスに接続するときに、次のどちらかのエラー メッセージが表示されます。
"アプリケーションがメールボックスを接続するか、開くことができません。"
"メールボックスは使用中です。"
解決策: この問題を解決する方法の詳細については、サポート技術情報の記事 947059 を参照してください。
関連項目
E-mail Router に関する問題のトラブルシューティング
E-mail Router のインストールに関する問題
送信電子メールの構成に関する問題
E-mail Router のアクセスのテスト
ユーザーが Microsoft Dynamics CRM 電子メール メッセージを受信しない
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